子供の頃

昨今の農業は機械化で、人間の手で田植えや稲刈りをする事が無くなった。田舎の甥っ子もとても百姓の手とは思えない、舞踊家のような綺麗な手をしている。

田植えは懐かしい思い出の一つ。泥田で姉とふざけて、転んで泥んこになったり、田植えの苗を欲しい人の所へうまく投げたり、手伝っているようで、子供は遊びだった。

苗を欲しい人の所へ投げる時、ちゃんと苗の束が立つように投げるんだけど、あれって結構、力加減や放り方が難しい。ただ投げるだけだと苗の束がぐしゃぐしゃになる。欲しい人の手が届く所へ上から落ちていくように投げると苗が立つので、ある程度高さをつけて投げるんだけど、今の子供は果たして上手に投げれるのかなあ。

百姓仕事って、色々手伝いしながら、要領のような事が自然に体に染みついていて、この歳になっても、それはまだ身についたまま。鎌や鍬なんか、テレビや映画の俳優さんの使い方見てると、余りの下手さに笑っちゃう時ある。私の方がよっぽど上手だわ。

何せ腰の使い方が下手。スポーツも腰、農業も腰。これって基本。